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2012年7月 9日 (月)

間欠性跛行(2)

冷えやしびれから始まる——閉塞性動脈硬化症 

足や腹部の動脈硬化が原因で下肢の血流が悪くなる「閉塞性動脈硬化症(図3)」も、間欠性跛行を引き起こす一因です。足の筋肉に酸素を送る血液量が不足するため、運動をすると筋肉が虚血状態になって痛みが生じます。
〈原因〉
 患者は50歳以降の男性に多く、日本では毎年3千人以上のペースで増えていると指摘されています。動脈硬化の危険因子となる 加齢、 喫煙、 肥満、 高脂血症、 高血圧がある人は要注意です。 糖尿病の合併症としてもおこりやすく、“糖尿病予備軍”といわれる境界型の段階から動脈硬化は着実に進んでいます。
〈症状〉
 閉塞性動脈硬化症と腰部脊柱管狭窄症とでは、同じ間欠性跛行でも症状に若干の違いがあります。閉塞性動脈硬化症の場合は、立ち止まって休めば徐々に痛みは和らぎますが、脊柱管狭窄症のように、座ったり前かがみの姿勢で楽になるということはありません。
 症状は足の冷えやしびれで始まり、やがて間欠性跛行があらわれ、さらに血流障害が進むと安静時にも痛みがひかず、最後には潰瘍(壊疽)ができて足を切断しなければならなくなる場合もあります。
 また、閉塞性動脈硬化症の患者は全身の血管に動脈硬化が進んでいる可能性があり、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などをおこす危険も高くなります。心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病を合併する場合の5年死亡率は30〜50%に達し、下肢切断に至るのは10〜20%と報告されています。
 この他、手足の細動脈に血栓がつまる「バージャー病(閉塞性血栓血管炎)」も、間欠性跛行を伴います。原因不明の難病に指定されていますが、患者のほとんどが喫煙者であることが分かっています。
血流の改善が鍵 閉塞性動脈硬化症やバージャー病などの末梢血管障害を改善するには、動脈硬化や血栓を防ぎ、血流障害を解消する必要があります。
 また、脊柱管狭窄症のような整形外科疾患でも、神経に栄養を送る血流が回復すれば、足の痛みやしびれ、歩行能力が改善することが報告されています。福島県立医科大学医学部の菊地臣一教授は、「神経の圧迫があっても、血流を良くすると神経の機能は落ちないことが動物実験で証明されている。現に血流が良くなった患者では痛みやしびれを感じなくなる場合がある」と指摘しています。
 つまり、閉塞性動脈硬化症でも脊柱管狭窄症でも、間欠性跛行を解消するには血流障害の改善が最大のポイントになります。

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